嘘。からの恋!
「じゃあ、なんだよ?」
優希が心配そうに私の顔を覗き込む。
「わ…私…鬼柳君が…っ!?」
優希が私の口を塞いだ。
「言うなよ」
いつにもなく真剣な顔の優希。
「雪菜、あいつは止めときなさい」
妃菜が冷たく言う。
「なんにも…、なんにもしらないくせに!
鬼柳君の優しいところも可愛いところも
なんにも知らないのに止めときなさいだなんて!!
それに、一番最初に付き合っとけって言ったのは妃菜だよ!?
それなのに…ひどいよ…」
私は屋上を飛び出した。
謝らなきゃ。
鬼柳君を探さなきゃ。