嘘。からの恋!
「かぃと……」
私は小声で魁人の名前を呼んで髪を撫でた。
「なんで来たの……?もうさよならしたじゃん……。
今ね魁人と遊園地に行く夢を見たの……。
すごくすごく幸せでねすごく楽しかった……。
正夢にならないまま終わっちゃうんだね……。
魁人、ありがとう……。お願い、私とさよなっ」
私の言葉はそこで途切れた。
「んっ…ぁ…」
魁人は何度も何度も私の唇を塞ぐ。
せっかく覚悟を決めたのに……。
「や、め…て……」
私は涙でグチャグチャになった顔を見られないように手で顔を覆った。
「さよならなんかさせっかよ」
魁人は優しく私を抱きしめる。