天使の強がり【短編】
「最近、どう?勉強律くんに教わってるんでしょ?」
「…律にはもう教わんない」
「え!?模試の成績上がってきたって言ってたじゃない」
「それはそうだけど、ストレスが溜まるから」
もう季節は秋の真っ只中。11月にさしかかろうとしていた。
律と喧嘩?(私が一方的ってことは分かってる)みたいなことをしてからもう1週間がたとうとしていた。
あれから律は、家には来ていない。
だけど、私の勉強もはかどってはいなかった。
もう、意地の張り合い状態。
友達のるっこはそれを聞くと、すごくビックリしていたようだった。るっこもまた、律の裏の顔を知らない人物だったからだ。
「だけど、あれだね。それって亜紀にしか見せてないってことじゃん。そーゆーの、私うらやましいな」
さらっと口に出して言う台詞。
だけど、私は全然うらやましがられるようなもんじゃない、としか思えなかったので、話を変えた。
「もう本当に寒くなってきたねー」
そう言って、窓際の席から窓の外を見上げる。
見上げた空には灰色の雲が立ち込めていて、なんだか気分が暗くなった。
「本当っ。てゆーかもう少しで学校にも行かなくてよくなるからねー」
そうだ。もう少しで卒業しちゃうんだ。
律とこの学校で過ごせるのもあとちょっとなんだ。
だけど、律とは1週間はしゃべってなくて。
大切な時間だったはずなのに。
高校生活も終わりを告げるというのに、私は何をやってるんだろう。
勉強も中途半端。
なんか、何もかもが中途半端。
「…律にはもう教わんない」
「え!?模試の成績上がってきたって言ってたじゃない」
「それはそうだけど、ストレスが溜まるから」
もう季節は秋の真っ只中。11月にさしかかろうとしていた。
律と喧嘩?(私が一方的ってことは分かってる)みたいなことをしてからもう1週間がたとうとしていた。
あれから律は、家には来ていない。
だけど、私の勉強もはかどってはいなかった。
もう、意地の張り合い状態。
友達のるっこはそれを聞くと、すごくビックリしていたようだった。るっこもまた、律の裏の顔を知らない人物だったからだ。
「だけど、あれだね。それって亜紀にしか見せてないってことじゃん。そーゆーの、私うらやましいな」
さらっと口に出して言う台詞。
だけど、私は全然うらやましがられるようなもんじゃない、としか思えなかったので、話を変えた。
「もう本当に寒くなってきたねー」
そう言って、窓際の席から窓の外を見上げる。
見上げた空には灰色の雲が立ち込めていて、なんだか気分が暗くなった。
「本当っ。てゆーかもう少しで学校にも行かなくてよくなるからねー」
そうだ。もう少しで卒業しちゃうんだ。
律とこの学校で過ごせるのもあとちょっとなんだ。
だけど、律とは1週間はしゃべってなくて。
大切な時間だったはずなのに。
高校生活も終わりを告げるというのに、私は何をやってるんだろう。
勉強も中途半端。
なんか、何もかもが中途半端。