天使の強がり【短編】
「とにかく、ちゃんと律くんと仲直りするんだよ」


ボーっとしてると、るっこに話を戻されてしまった。


「う、うん…」


そう答えたものの、どうすればいいか分からなかった。


本当は、仲直りしたかった。


だけど、強がりな私は素直になることが出来なかった。



「決めたから!絶対律には聞かない!」


そんな言葉を発してしまったから。


あんな風に言わなきゃよかった。


あんな言葉を言って、強がってしまった私だったけど、本当は次の日も律が来てくれるんじゃないかと期待してしまっていた。


だけど、律は来なかった。


メールも送ろうかと思ったけど、家も近かった私たちは、特に普段メールするというわけでもなかった。


するのは必要最低限の連絡のやり取りぐらいだったのだ。


だから、なんて送ればいいのかわからなくって、送信できなかった。
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