1st lovism



すぐ横をすれ違って、離れて行く…



あたしは立ち止まって
抱えてるパンをグッと胸に押し付け、深呼吸をする




「……落ちつけ、あたし…」




そう呟いた時





 カタン――…



と携帯の落ちた音が後ろから聞こえた




肩がピクッと上がる





携帯は誰かに蹴られて



あたしの足元に当たった




驚きながら足元の携帯をじっと見つめる




「…………え?」




もしかして

雄大くん………の…?





「俺の携帯……。」



携帯を目で追っていた雄大は

ゆっくりと顔をあげていく





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