1st lovism
教室を出て廊下を歩いてると、リサはカバンの中からポーチを出して、グロスを取り出す。
そして薄いピンクのグロスを唇に塗り終え、プルンとさせていた。
さすがリサだ。
いつでも完璧。唇が乾くことがない…。乾燥してるところなんて見たことがない。
「きたきた!」
携帯をいじりながら微笑むリサ。
おそらく和樹くんからメールが来たらしい。
「四階だってー。
まさか秘密の場所教えてもらえるなんて思ってなかったー」
リサのその言葉に耳がピクリと動く
「…秘密の場所?」
そして首を傾げながら尋ねてみる
…秘密の場所ってなんだろう?
初めて聞いた……。
雄大くん、そこにいるの?
.