1st lovism



リサの声が小さくなり、あたしの耳に顔を近付ける


「和樹のヤツずっと教えてくれなかったんだよね。あいつ等のたまり場」



…たまり場……。


「よくいないじゃん?あいつ等。」


「うん、いない…」


朝は学校にいても

昼には教室にもどこにもいない事がよくある。


あたしは疑問に思ってたんだ…。



「確か、北川が誰にも教えるなって言ってたんだよ?」


「…えっ?」


''北川''という名前に身体が反応する


「どういう風の吹きまわしだろうねー?」


「………本当に行ってもいいのかな?不安…。」


「別にいいっしょ!
和樹が勝手に言ったんだしー。何かあっても和樹がボコられるだけだろうし」


「ぼっ、ボコ…!?」


「それより、ゆか。」


リサは急に立ち止まり、心配そうな表情でゆかの肩を両手で押さえつけた


突然真剣な顔をするリサに、ゆかは目をぱちくりさせた


「……??」


「今から行く所は輩の集まり。すごい奴らがいっぱいなの!だからゆかは途中までね」


「あたし、大丈夫だよ!」


思った以上にケロッと言葉を返され、リサはぽかんと口を開ける。


ニコニコと笑いながら言ったゆかに調子を狂わせながら頭をかいた






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