恋した私と俺様王子

 全力疾走する事約三分。
 小雪と私はようやく学校に着いた。
 私はまだまだ余裕はあるけれど、
 小雪は息をゼェハァと切らせていた。


「小雪ぃ~。生きてっかぁ~??」

「し、失礼やなっ!!」


 その後、小雪は水が欲しいのか、
 手を私の方に差し出してニギニギとした。


「水か??握手か??・・・水か??よし。待ってて。」


 そう言い、私は小雪の為に自販機で水を買った。
 ついでだから、自分の分のコカ・コーラも買った。


「ほら。小雪ちゃーん。お水ですよー(笑)」

「ん。」


 小雪は私の手から水を引っ手繰ってソレを飲み干した。


「っぷはぁー!!!やっぱ生き返わ!」

「あんたは親父か??」


 私と小雪は近くにあった花壇に座った。
 小雪はそのまま携帯を取り出した。


「何??彼氏にメール??」


 私はニヤニヤしながら小雪を見た。
 小雪は無表情で私をみて、


「んなわけないやろこのドアホウ」


 と否定し始めた。
 そんな小雪が可愛くみえた私はギュッと小雪に抱きついた。
 小雪は私をどかそうともせずに抱きつかれたままでいた。

 小雪は人ごみが大嫌いだ。
 だから、クラスを見に行くには人が少なくなる時に
 見に行かなければならない。



 それから二分が経った。
 私と小雪の横を男子、ニ、三人が通った。
 その男子達はどちらかと言うと不良っぽかった。


「格好ええな・・・・・・///」

「は?小雪ちゃーん。君、彼氏居ますよねぇー??」


 私が放った言葉の返答は、小雪の笑い声だった。
 私がポカーンと小雪を見ていると、
 小雪は笑うのを一生懸命止め様とした。
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