無口girlとイケメンboy
急いで家に向かう。
意外にも足の速いあたしは、思っていたよりも早く家に着いた。
自分の足を褒めてあげたい。
本当にそんな事をしたらただの変人だが。
家に着いたあたしは急いで自分の部屋に向かい、テレビをつける。
「ふぅ・・・」
ちょうど始まるとこだった。
よかった。
保健室恐るべし。
そして自分の睡眠力に恐るべし。
このアニメは見逃すことのできないもの。
なんでかって?
そんなの決まってる。
“七海君”が出るからだ。
実を言うとあたしは根っからの七海くんファンなのだ。
とてもカッコよくて爽やかな男の子。
人気アニメキャラbest3に入るくらいの人気で、
七海君の出るアニメは欠かさず見ている。
アニメ雑誌も毎月買っている。
ここまできたらオタクなのだろう。
でも誰に何を言われようが七海君ファンなんだ。
ああ。
七海君。
君は今日もカッコイイ。
その笑顔で何千人を魅了したのだろうか。
いや、何万人か。
少なくともアニメファンは皆好きだろう。
あたしもその一人なんだ。
そう思うと嬉しくなった。