年をとらない少女の物語。
「・・・えっ?・・・ち、違う!私、ちゃんと去年は11歳だった!」
「じゃあなんで、私達が5年生だったとき学年にいなかったの?」
「!・・・それはっ・・・。」
・・・認めるべきか。否か・・・。
「ふふっ・・・。だからね、何の能力かまでは読み取れないけど、私は人間だけど人間じゃない・・・。だからね、礼ちゃんのこと、少しわかるの。いつから12歳のままなのかわからないけど、私以上に苦労してるなって、やっぱ、わかっちゃうんだよね。」
「・・・私さ、そんな簡単に同情されたくないんだけど。」
あえて冷たく言った。もう、あんな思いはしたくない。
「・・・私ね・・・、この能力、何回もいらない。って、思ったこと、あるよ。」
「え?」
「・・・私がね、この能力を持つようになったきっかけの、11歳のとき。」
「・・・・・・・・・。」





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