年をとらない少女の物語。
まぁ、そんなことはもう忘れたい。
私は今を前向きに生きて生きたい。
ずっと...。

「ねぇ、礼ってさぁ、ちょっと変じゃない?」
「わかる~!なんかすっごい冷めてるよね!」
「ウザいよねぇ!」


あーあ・・・疲れた。体育っていうのは、何十年やっても慣れない。
さーて・・・・・・さっさと着替えるか。
「・・・あれ。ない。」
ない。私の、着替え。ない。
ちゃんと、机の上に置いてあったはずなのに・・・!
「あれ?礼?どうしたの?」
「あ・・・。あのさ、ここにあった私の着替え、知らない?」
「えー!?知らないよー!ちゃんと礼が片付けておかなかったのが悪いんでしょー!?」
「・・・ごめん。」
あれ?何で私今謝ったの?
「・・・あー。あっちにありそーだよ!」
「ほんとだー!」
「・・・え・・・。」
いつのまにか群がっていた女子達が指差していたのは、掃除用具が入ってあるロッカーだ。
キィ......。
「・・・・・・何コレ・・・。」
私がつぶやくと同時に、甲高い笑い声が教室に響き渡った。
そこには、雑巾と一緒に浸されていた私の体操着袋だった。
「きったなー!!男子来る前に着替えなきゃだよ?早く着替えなよ!」
「・・・・・・。」

嗚呼、これで一体 何回目なんだろう・・・。
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