年をとらない少女の物語。
いつだったからだろう。

私が人間を恐れるようになったのは。

捨てる事に慣れた人の手を恐れて、

私の中の私は私に問いかけた。


貴方は一体何を信じられるというの?

そんなコトを考えてる間に、メールが来ていた。

【返信ありがとう
 じゃあ、今日の5時半に、
 南中学校前の土手で
 待ち合わせでいい?】


・・・5時半。
まだ時計の針は1時過ぎを指していた。
・・・そうか、綾部真紀は学校だったな。

【分かった。】

・・・送信。



待ちきれない。待ちきれない。
早く、早く5時半になれ。

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