君がいた町
「砂月ー大丈夫だった?」
集合場所に行くともうみんな揃ってて、昨日泣いたまま帰ってしまった私を心配してくれた。
「うん、大丈夫だよ。ありがとう」
みんなの優しさが素直に嬉しくて、自然と笑顔になる。
「なんかあったら何でも言いや?」
「うん…」
美夏の言葉に背中を押され、私はゆっくり話しはじめた。
私の誕生日に、家族みんなで遊園地に行った。
帰りの車で私は疲れ果てて眠ってた。
その間に、私達の車は居眠り運転していた大型トラックとぶつかって、お父さんもお母さんも妹も、みんな死んでしまった。