君がいた町
ダムダムとボールの音が響く。
私は転校して来るまでバスケをしてたから、ちょっと懐かしく感じた。
「かっけー…」
真也は隣で目を輝かせて練習の風景を見つめてる。
キュッとなるシューズの音。
ボールがネットを揺らす音。
鳥肌が立った。
「俺、バスケ部入るわ。」
まっすぐ前を見る真也の横顔は輝いてて、ちょっとドキッとした。
「背伸びたらいいねー」
「うるさいわー」
真也の頭をぽんぽんと叩いた。