君がいた町



「…で、おまえは何入るん?」

帰り道、さすがに2人きりで帰るのはちょっとだけ恥ずかしいこの年頃。

「私もバスケかな~」


桜の花びらが、いつもより綺麗に見えるのは気のせいだろうか。


「うわ、真似すんなよー」

「真似じゃないもん。こーみえて経験者だし。」

「マジかよ!」


何気ない会話なのに、4人の時とはちょっと違う違和感。


「ほんとほんと、」

ちょっとだけ、笑顔が引きつる。


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