世界は美しい…うん、きっと
「何、そのウゲって!!悲しいよ!?」

相変わらず馬鹿な奴だ(笑)

「別に何も言ってないけど…?どうかしたんですかぁ??」

「ったく。いいよ。もぅ。俊君拗ねてやるっっ」

…馬鹿だ(笑)

「はいはい。お迎えありがとうございます。では俺はこれで」

「まてまてまて!!」

ぶっちゃけからかっただけだ。本当に純粋な奴め。

=pipipi電話です=

「箕風か。もしもし。ぉぅ。今行くわ」

俺は少し足を早め、箕風が待ってる校門までいった。

オレの紹介は!?って顔で俊は見てきている。


仕方ないから紹介してやろう(笑)

こいつの名前、吉野 俊(ヨシノ・シュン)

俺の親友その②←ぇ

中学生から一緒になった、一緒にいると気が晴れるというか…

まぁ、世の中にもいい馬鹿野郎がいるもんだな←

そして今メールと電話してきたやつは俺の親友その①

坂東 箕風(バンドウ・ミカゼ)

こいつとは小学生からの付き合いとなった。

俺のどこか、見透かしているその瞳には嘘はつけない。


そしてこいつらとの共通点…

俺がこうなった理由を唯一知っている。

周りのやつらからしてみればどこも変わってないように見えるんだとよ。

ま、そっちのほうが気が楽だ。

「ほら行こうぜ。日が暮れちまう」

「ほいほい」

俊に連れられ、俺はゆっくり歩き出した。

小さく燃えている夕焼けは堂々としているようにも見えたが、どこか切なくも感じた。

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「おせーよ」

小声で箕風がそう呟く。

「わるぃ」

「ジュース奢ってーーマサっ」

…なんで俺なんだ。

「箕風に奢って貰えよ」

「じゃーミカ…」

「金持ってきてない」









…………ドンマイ(笑)







しかも即答だった言葉はどうやら俊にグサっときたらしい。

それでも何もなかったかのように平凡としている俺と箕風。

「いいもん…もしかしたら今日ジュース買っていたら、その中に毒が入ってたかもしれないと思うと大丈夫!!」
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