女子校の悩み。
「そっか、気をつけろよ」
やけに優しい声。
うらやましい、かも。
そんなことをぼんやりと考えていた時。
コツコツコツコツ
「まずい!先生来たー!」
誰かの声によってみんなが一斉に動き出す。
衣装は各自のロッカーと掃除道具入れに隠して、プラネタリウム班と喫茶班も何とか間に合ったみたい。
ガラガラッ
「ん?先生、どうかしたんですか?」
開いたドアから覗きこむ先生に、私が声をかけた。
「ああ、いや、なんでもない」
そう言って、先生は他のクラスに向かったようだ。