女子校の悩み。
なくせない想い
「おっはよーー」
教室のドアを開くと、玲奈が抱きついてきた――――というより、飛びかかってきたっていうほうが正しいかな。
「瑠璃、おっそい!ほら、早く衣装着替えて!」
玲奈に手渡されたもの。
「メイド服~~~!?」
「そ」
「い、いやいやいや!そりゃちょっとは着てみたいかなーって気はしないでもな―――って違くて!コスプレなんだからもっと他のにしないの?メイドって定番すぎるでしょ」
玲奈はちょっと考えてから、私が返そうとしたメイド服を満面の笑みで押し返してきた。
「定番は需要があるからこそなのよ!お客様のご要望にお応えする。これ大事!」
と、いうわけで。