プラスマイナス、
助手席に座って、運転するみなとさんに道案内をした。
もうすっかり暗くなってるので道が合ってるか不安だったけど、無事到着した。
21時前でも建物の中から明かりが見える。
こんな時間までなにをやっているんだろう。
「まさくんねむいー…」
「ほ、ほら、もう着いたから。紘奈の話を聞けばきっと目も覚めるよ」
子ども達はあくびをしたり、眠気を追い払うために目を擦ったり、眠気に勝てずに軽く寝てしまっている子もいた。
そりゃそうだ。子どもは寝る時間だ。
やはりこんな時間は無茶だったか。
少し罪悪感があったけど、“それもこれも紘奈のため”と思い、かき消した。
どっちにしろ、もう後戻りはできない。
子ども達とみなとさんを連れて、ハートの本拠地に足を踏み入れた。