嘘泣き遊び


テストの順位変動より体重の増減の方が一大事だった自己愛に満ちた毎日はかけがえのない日々だった。


「おもろいわー、なんかさー、女友達と撮ってんのにお互い彼氏んイニシャル落書きスタンプしたりー意味ありげに恋愛っぺえ文章書いたりー」

「したしたした! も、女子高生って自分ダイスキだよね、あはは、やったわー、あたしあれだ、最初ん頃さ、落書きで名前書くのイヤだったー、なんかもっとバリエーションほしくて、ネタ書きたかったもん」

「分かる! 遊んだ日付とかよりかはなんか時事ネタで笑える落書きのが好きだったー」

「仲良しとかカラオケ行ったとか名前とか毎回毎回同じことばっか書く子イラっとしたくない?」

「分かる! そこはボキャブラリ増やしてなんか書こうよみたいな!」

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