嘘泣き遊び


ブランド物を持っていないと皆に劣るから必死で追いかけていたことを否定していた過去を認めてあげられるようになった人は五万といる。


「ハイテクだよねー昔とか十六枚か二十四枚かでモメたくない?」

「あー、だっただった!! プチ喧嘩してたよ、周りも」

「あれだね、こーやって枚数別々に選べるん良いけどさー? さっきのペン三本じゃないけど便利になった分ぜーったいコミュニケーション減ってるくない?

なんてゆーの、カタイ話じゃなくさ、自分ほんまは十六枚が良いけど友達に譲って二十四枚で融通きかせるとかさー、で、その変わり次撮るんはアタシが選ぶよみたいなやりとりなくなるじゃん?」

「あー、それ分かる! 内心嫌なんだけど、でもなんかそーやってモヤモヤするんだけどさ? それでもそんなんどーでもいいくらいその友達が好きなんだよ、みたいな」

< 23 / 37 >

この作品をシェア

pagetop