政府より魔女へ
「は?」

唐突な告白に彼女は呆れる。

部下はとんでもない言葉を聞いて目を丸くし、ただただ驚くばかりである。

「ふざけるのが趣味?」

「まさか。真剣だ」

と、ただ見つめ返すだけ。

その真っすぐさに彼女は一歩たじろいて、先程からふんわりと香るケーキの許へと逃げた。

「局長、さっきからなんてこと言うんですか」

「......俺、あんなに素敵な女性を見たのは初めてだ.....」

いつもの政治家とは全く違う、うっとりとした表情。

すると七丘をにらむ。

「どうして言わなかったんだ」

「何を言えっていうんですか。確かに美人だけど、魔女ですよ?」

「おまえは差別する人間だったのか」

ジスは立ち上がり、彼女のいるキッチンに足を運んだ。

「局長ぉぉ‥!」
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