政府より魔女へ
七丘には子供ができた。

結婚して、今は奥さんと二人、牧場を経営しながら子育てをしている。



俺はというと、

休みの日には、ケーキを作っている。といっても失敗ばかりだが。

最近やっと、おいしい紅茶が煎れられるようになった。

俺は、デスクを片付け終え、その部屋を出ていこうとしていた。

<司令官殿、>

内線のテレビか付いて、デジタルでつくられた秘書が姿を見せた。

「まだ局長でいいよ」

そう。俺は、ここから、世界政府に我が身を置くこととなった。

俺は、自然を一番に思う人を知っている。そんな俺みたいなやつは数少ない。

だから、俺は政府にいなくてはならない。

自然とは無縁の場所で、自然とのつながりをつくるために。

そのために、俺は世界政府の、治安部総司令へと昇進を果たした。

<では、局長、お客さまがロビーでお待ちです>

「誰?」

<恩人だと言えばわかる、と仰っていました>

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