もう一度。




床に無造作に置かれたスクバを拾い上げる。

お兄ちゃんからもらった鈴がしゃりんと音をたてた。


……?


「え、嘘でしょ…?」


あるはずのあのストラップがない。

今朝まではあったのに!

ベッドの下、棚の隙間、カーペットの裏。

あらゆる場所を徹底的に探したけど見つからない。


「お兄ちゃん!あたしのクローバーのストラップ知らない!?」



「知らないけど、そんなに大事なものなのか?よしお兄ちゃんが探してやろう」





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