もう一度。
最悪~、でも…まぁいっか。
どーせクラスメイトだしね。
「ありがとう、お兄ちゃん」
ふと思う。
君との思い出が少なくてよかったと。
もし多かったらさ、どんなに頑張ったってクラスメイトになんか見えないじゃんか…。
♪~♪~
「わぁっ!」
びびったー。
携帯を手に取りサブディスプレイに目を向ける。
“藤野蒼”
もうなんなの?
関係ないじゃん。
通話ボタンを押さないまま着信音だけが鳴り響く。