もう一度。




「…もう、嫌だよ、蒼……」



もうクローバーもシャープペンもいらない。


君との思い出もいらない。


もう君の1番じゃないから。


想っていても辛くなるだけでしょ?



それなら、君を想ったことも…、忘れよう。



これで、なかったことになるでしょう?



携帯の電源がプツンと切れた。



真っ暗な画面に映ったのは、惨めな自分だった。


パタンと閉じ、ベッドに投げ込んだ。




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