もう一度。
星のモチーフで形にそってうめられたシルバーやゴールドの石。
そしてそれをチェーンに通したネックレスとブレスレットにピアスのセットだった。
やばい、可愛すぎる…。
「おーい、柚梨、このブレスレットなんてどう?」
「うーん、いーんじゃなーい?」
そのセットから目が離せない。
聖の言葉も耳に入らなかった。
目の前が星のモチーフからハートに変わった。
「なあ!柚梨、これどう?」
そのハートをあたしの目の前でひらひらさせた。
「あ、意外に可愛い…。でもあたし、これがいい」
「いや、柚梨の好み聞いてねーしっ!」
こんなキラキラしたお店で派手につっこまれる。
結局あたしの意見は無視。
聖の会計が長すぎるから今はキャラメルラテ飲みながら待ってます。
新作なんだって!
「あー、それいいなぁ」
戻ってきた聖がキャラメルラテを見て物欲しそうに言う。
自分で買ってきなよ。
と思いつつ預かった千円札を持ってもう一度キャラメルラテを注文した。
「お待たせしました!おつりは人件費としていただきますっ♪」
「うぉい!ぼったくり!」
「え?聞こえないなぁ?笑」
耳に手を当てて聖を嘲笑う。
悔しそうにあたしを見てキャラメルラテを飲んだかと思いきや、急にあたしの方を見てびっくりしたような表情になりこう言った。
「…あ、蒼?」
「…え?」
聖の言葉に振り向くとネイビーのキャップをかぶった蒼が立っていた。