もう一度。
「…………」
「ありがとね、聖」
「…少しくらいさ、俺を頼れよ」
昔から優しい聖はとてもモテる。
さりげなく優しいから大抵の女の子はイチコロ。
この言葉にも女の子はイチコロなのだろうか…。
あたしは幼なじみという肩書きがあるため何とも思わないのですが…。
きっとイチコロだね。
「おい!変なナレーションいれるな!」
周りを気にしながら赤面し恥ずかしそうに俯く。
「あ、声にでてた?まあいいじゃん、そんなに照れないのっ!
モテるのは事実なんだから!」
「それお前が言うかぁ?」
そう言って残りのキャラメルラテを飲み干した。
外からオレンジ色の光があたしたちを照らし始める。
「そろそろ帰ろっか?聖の用事も済んだし…」
「あぁ、今日はありがとな。送るよ」
出た、ザ・モテる要素!
「だから声にだすなって…///」
あら。
また声に出てたの。
「もー、はやく出よーぜ。俺が恥ずかしい…」
お店を出て夕方の大通りを2人で歩く。
「えへへー、なんかカップルみたいだね~?」
思わずそんな言葉が飛び出た。