もう一度。




「ねぇ、蒼。…蒼は、あたしのこと好き?…嫌い?」



しばらくの沈黙が続いた。

不安な感じはしてた。

でもそんなの口に出せるわけがない。



『…普通だよ』


一言で涙腺が一気に緩み涙がポロポロとこぼれ落ちた。

あれは本当だったんだ…。



「あたし、もう蒼とは付き合えないよ…」



『…………』



どうして?
どうして何も言ってくれないの?
蒼にとってあたしはそんな存在なの?
ワケわかんないよ。



「…ごめんね、今までありがとう、蒼」




『わかった。俺もごめん、今までありがとな、柚梨』





< 6 / 50 >

この作品をシェア

pagetop