願いの館

訪問者

「うわー、何か気味悪い。やっぱり来ないほうが良かったかな」


私は今、気味の悪い幽霊屋敷みたいな大きな館の前にいた。


此処は暗い森の奥にある。


館の壁にはツタが張っていて幽霊屋敷そのもの。


何故そんな気味の悪い所に来たかと言うと、私には願いがあったから。


此処はどんな願いでも叶えてくれると噂で聞いたのだ。


「しょうがない。此処に来たからには頑張って入ろう」


私は勇気を振り絞って大きなドアを開けた。


--キィィィィ


何とも気味悪い音だ。寒気がしてきた。


「あら、いらっしゃい。ようこそ願いの館へ」


中に入ると、黒髪の長いストレートの髪に少し紫がかった瞳の美少女が私に手招きしていた。


その美少女は、半袖の黒い無地に袖の方を黒いリボンで絞ったワンピースを着ていて、それが、妖艶さを出していて不思議な感じだった。


「願いを叶えて欲しいんです」

「その前にまずは其処に座って」


その美少女の指差した先を見ると、黒いテーブルとイスがあって、テーブルの上には紅茶とクッキーが置いてあった。私は頷いて其処に座った。



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