恋スル手紙
くいっと一口飲み、吐き捨てるように直樹が言った。


「……間違ってはないですけど。ってゆーか、怖いくらい正確なんですけどね」


その一言に喰いつく栞。テーブルの横にどかっと座り、もう一本の缶ビールを豪快に傾けた。


「やっぱ、フラれたんだ!」


「まあ……、そんなところです」


部屋に重苦しい空気が流れる。
だが、そんな空気を無視するかのように栞の追撃が入る。
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