Escape from the DEAD second night
三人の足音が、夜の街に響く。

足音に紛れて聞こえるのは、荒い息遣い。

立ち止まる事は許されない。

まだゾンビ達が執拗に追いかけて来ているかも知れない。

新手のゾンビが近くに潜んでいるかもしれない。

終わる事なき逃避行。

最早慣れた行動だった。

一瞬たりとも気の休まる暇はない。

油断は即座に屍の仲間入りを意味する。

特殊警棒、日本刀、自動拳銃。

それぞれの武器を握り締め、ただただひた走る。

安全な場所など存在しないが、存在しないなりに安全な場所を求めて。

今はただ走るしかなかった。

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