Escape from the DEAD second night
…要は芹の顔を見る。

一拍置いて。

「何か言ってほしいのか?」

「そ…それは…」

芹は口ごもる。

激昂されると思っていた。

口汚く罵られると思っていた。

追ってきてくれたとしても、罵倒された挙句、仲間として受け入れてもらえずに捨てられると思っていた。

それが何より怖いと思った。

だから、何も言わずに許して欲しいというのが、身勝手な芹の願望だ。

「ならいいじゃないか」

それだけ言って、要はコンビニの中へと入っていく。

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