Escape from the DEAD second night
紅と二人きりになってしまった芹。

…単独行動を始める前は、紅とは要を巡って仲違いしていた。

そのせいで芹はどことなく気まずい。

何を話すでもなく、二人それぞれに店内を歩き回る。

と。

「ちょうどいい、要が席を外しているしな」

芹とは背中合わせの位置で。

反対側の商品棚を見ていた紅が言った。

「来生。お前、今でも要の事は好きか?」

「え……?」

驚いたように芹は振り向いた。

< 108 / 132 >

この作品をシェア

pagetop