Escape from the DEAD second night
「何だ」

笑いながら紅も振り返る。

「今更照れる事でもないだろう。お前は要本人の前でも宣言したんだし」

確かにそれはそうだが…。

こう改めて確認を取られると、それはそれで気恥ずかしく思ってしまう。

「す…好きですよ…?」

ほんのりと頬を染めながら、口を尖らせて芹は答えた。

好きだからこそ、同じように要を想っているのではないかと紅に疑心を抱いたりもした。

好きだからこそ、紅との軋轢に苦しんだ。

好きだからこそ、その苦しみに耐え切れずに単独行動を選んだのだ。

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