Escape from the DEAD second night
何も信用できない。

気が狂いそうなパンデミックという状況の中、要達の乗るアストロは小さな町の中へと入る。

葺山市内のとある町。

要達の通う学校からは少し離れているので、町の名は見知っているものの訪れるのは初めてだった。

「…ここも…誰もいないな…」

比較的田舎に程近い町だ。

道幅もそれ程広くない。

車を徐行させながら紅が呟く。

屋敷を出てから数時間が経過。

要達は一度も自分達以外の生存者に遭遇していなかった。

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