Escape from the DEAD second night
階段の3分の1ほどを昇っただろうか。

ようやく気持ちに僅かな余裕が生まれた。

小川は…小川はちゃんとついて来てるだろうか。

芹だけに逃げろ逃げろと言うばかりで、彼の姿が見当たらないが。

「小川さん!」

階段の途中で立ち止まり、振り向いた芹は。

「!?」

まだ一段も階段を昇っていない小川を見て愕然とする!

「何やってんのよ小川さん!早く!早く昇って!」

「いや…いい。先に行け」

「何言ってんのよ!早く!ゾンビが追いついてくるわ!」

「自分には構うな。君は先に行け」

訳の分からない事を言う小川。

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