Escape from the DEAD second night
校舎のいたる所で、絶望の光景が広がっている。

生き延びられたからといって、必ずしも幸運だったとは言えない。

その現実を見せ付けられるようだった。

命は助かった。

しかし復興の目処など立たない。

この街だけではない。

ゾンビ達の襲撃に遭っているのは世界中どこも同じなのだ。

どこかからの救助など当てにはできない。

世界中どの街も、どの国も、誰かの助けが欲しくて、その助けなど永遠に来ないと思い知らせている。

寧ろゾンビ達に食い殺されていた方が楽になれたのではないか。

逃げ延びた事は間違いだったのではないか。

逃げても逃げても、その先に待っているのは『救いなど永久にない』という圧倒的に無慈悲な現実だけだった。

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