Escape from the DEAD second night
心の脆さ。

それはここでも芹に不安定な行動を取らせる。

要達との別離。

仲間達に一言も告げる事なく、芹は屋敷から一人いなくなる。

要に対する想いの残り香だけを残して。

…芹と紅、どちらも選ぶ事なく迷い続けた。

早急な答えを出す必要はないと、優柔不断な態度をとり続けた結果だ。

要は己を今も責めている。

芹を追い詰めた結果の行動だと認識している。

ならば追わなければならない。

一人出て行った芹を。

傷心のまま、危険な世界へと足を踏み出してしまった芹を。

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