Escape from the DEAD second night
「こいつめ!」

芹の頭を抱え込むように。

紅は彼女の肩に手を回した。

自分勝手な行動を取る芹に、憤慨もした。

自業自得、見殺しにすればいいと思った事もあった。

しかし再会してみて分かる。

心配だったのだ。

この世界が終わった日から、ずっと共に生き延びてきた仲間。

いつしか紅は、芹を妹のように思っていたのだ。

「手のかかる奴め、お前のせいで、私も要も何度も死にかけたんだぞ?」

紅が『要』と呼ぶのも、今は気にならない。

それどころか。

「ごめんなさっ…」

厳しくも温かい紅の言葉に、自然と涙がこぼれた。

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