涙のスイッチ
あたしと迪也くにの間に重い空気が流れる。


「ごめんなさい…。断ったんだけど、ついて来ちゃって…」


「用事って、アイツだったの?」


「えっと…。クラスの友達と親睦、って言われて…。カラオケで…断れなくて…」


「ふーん。楽しかった?」


「そんなんじゃなくて…。あたしは迪也くんに会いたかったから、だから…」


「オレって美和にとって、その程度?」


「…え?」


「あんなチャラついた男の次にまわされるくらいの程度?」


「ちが…っ!」
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