涙のスイッチ
GW、5月3日、快晴。


彩菜と一緒に駅構内で理香達を探すと、もうすでに4人揃っていて、あたし達を手招き急かした。


「美和ちゃん、私服もかわい♪」


「言っておきますけどね、美和は理香のために来たの。旭のために来たんじゃないんだからねっ!」


「わかってるよ、小姑彩菜」


「こ、小姑!?」


「まぁまぁ。さ、早くホーム行こうぜ。理香、荷物オレが持つよ」


「アリガト、大介」


すっかり理香のカレシが板についた大介くんに、ちょっと違和感。


入学してから今まで、チャラついた大介くんしか見てこなかったから、こんなカノジョ想いの一面もあるんだ、って、彩菜と2人で感心してしまった。
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