涙のスイッチ
一一一ザク、ザク


雪の中を大きな体を揺らすジョンと一緒に歩く。


行き先は決まってる。


おじいちゃんの家の側には低い堤防があり、その向こうには川がある。


夏にはその川辺で花火したっけ…。


あの頃はパパもママも仲が良くて。


あたしのせいでケンカする事もなくて…。


そう。


みんなあたしのせい。


だったら、あたしなんていなきゃいい。


そんな風に考えるようになったのは、いつからだろう。
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