涙のスイッチ
「お待たせ。電話?」


「うん。でも用件は済んだから」


「そ?じゃ、行こうぜ」


迪也くんは八重歯を覗かせて笑い、あたしの手を取ってくれる。


繋がれた手は。


あったかい。


この温度。


迪也くんも同じなんだよね?


そう思っていいんだよね?
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