涙のスイッチ
ゲームを中断したまま解散して、あたしは旭くんと家へ向かった。
旭くんは何もしゃべらない。
マンションの前。
「じゃ、無事美和ちゃん送れたし、オレ帰るな」
「旭くん!」
「いや、聞かない。美和ちゃんが何言いたいのかわかるから、だから言わせない。オレ達、始まったばかりだろ?明日になれば何かが変わるかもしんない。だから聞かない。帰るよ」
「旭くん…」
「言ったじゃんか。少しずつでいいからオレを見てくれって。だからもう少し、待たせてくれよ。明日、明後日、一週間後。美和ちゃんも何かが見えるはずだから、な?」
何かが見える?
旭くんが?それとも見失ってしまった迪也くんが?
何かって…何?
旭くんは何もしゃべらない。
マンションの前。
「じゃ、無事美和ちゃん送れたし、オレ帰るな」
「旭くん!」
「いや、聞かない。美和ちゃんが何言いたいのかわかるから、だから言わせない。オレ達、始まったばかりだろ?明日になれば何かが変わるかもしんない。だから聞かない。帰るよ」
「旭くん…」
「言ったじゃんか。少しずつでいいからオレを見てくれって。だからもう少し、待たせてくれよ。明日、明後日、一週間後。美和ちゃんも何かが見えるはずだから、な?」
何かが見える?
旭くんが?それとも見失ってしまった迪也くんが?
何かって…何?