涙のスイッチ
「焦る事はない。な?少しずつでいい、時々つまづいてもいい。歩くんだ、美和」


「…っ…っ…。うん…」


「風邪治ったら一緒に散歩でもしよう。話、聞かせてくれよ。オレにできる事なんてないかもしれないけど、受け止める事ならできるから」


「うん…。助けてくれて…ありがとう…」


「じゃあ、オレ、そろそろ帰るから。早く元気になれよ」


「うん」


迪也くんはあたしの涙を拭い少し笑うと、部屋を出て行った。
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