涙のスイッチ
期待しちゃうから。


そんな事言ってくれなきゃ良かったのに、なんて。


ほんのちょっぴり恨めしくもなる。


「じゃあな、美和」


「うん。送ってくれてアリガト」


降り出した雪の中を歩いていく迪也くんが見えなくなるまで、あたしはその背中を追った。
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