涙のスイッチ
「お義父さん、お義母さん、すいませんでした。美和を京子を追いつめて実家に帰らせてしまったのは、わたしのせいです」


「家族なんだ、ぶつかり合う事もあるさ。少し息が切れたらここに帰ってきて深く息を吸えばいい。友樹くんを責めるつもりはないよ」


「すいませんでした」


パパがおじいちゃんに向かって深く頭を下げる。


でも。


事の発端はあたしのひきこもりが原因で。


だから…。


「パパ、ママ。学校に行かなくて、ごめんなさい」


迪也くんからもらった勇気。


とっておいては、いけない。


今は使うべき時なんだ。
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