おじいさんの懐中時計
懐中時計
――どんよりとした空。今にも雨が降りそうだ。
僕こと、瀬尾 真琴(セオ・マコト)は、小学5年。朝の天気が悪いと、鬱陶しくなる。
その日も、ベッドから起きて、カーテンを開けた途端、いつも以上に気が重くなった。
2階から降りて行くと、もう父さんは、出掛けて居なかった。
――顔を洗っている後ろで「――真琴、早くご飯食べなさい!!。遅刻するわよ。」
…母さんのいつもの声。――あーあ。嫌になるな、まったく。
「お兄ちゃんったら、何回起こしても、起きないんだものー。」
妹のゆかりは、1年生。オテンバで、おしゃべり。
「お兄ちゃん、もっと、しっかりしてよ。友達のお兄ちゃんは、優しくて、スポーツマンで、ゆかり、羨ましいわ。真琴お兄ちゃんなんて、全然優しくないんだからー。」
「悪かったな!!」
途中まで食べていたハムエッグをそのままにして、席を立った。
「――真琴、ちゃんと食べなさい!!。」
「うるさいなー。まったく!!。」
「何です。その口の聞き方。」
「うるさいから、うるさいと言ったんだ!!。」
――つい大声で、怒鳴ってしまった。
「真琴!!。」バシッと音がした。
僕こと、瀬尾 真琴(セオ・マコト)は、小学5年。朝の天気が悪いと、鬱陶しくなる。
その日も、ベッドから起きて、カーテンを開けた途端、いつも以上に気が重くなった。
2階から降りて行くと、もう父さんは、出掛けて居なかった。
――顔を洗っている後ろで「――真琴、早くご飯食べなさい!!。遅刻するわよ。」
…母さんのいつもの声。――あーあ。嫌になるな、まったく。
「お兄ちゃんったら、何回起こしても、起きないんだものー。」
妹のゆかりは、1年生。オテンバで、おしゃべり。
「お兄ちゃん、もっと、しっかりしてよ。友達のお兄ちゃんは、優しくて、スポーツマンで、ゆかり、羨ましいわ。真琴お兄ちゃんなんて、全然優しくないんだからー。」
「悪かったな!!」
途中まで食べていたハムエッグをそのままにして、席を立った。
「――真琴、ちゃんと食べなさい!!。」
「うるさいなー。まったく!!。」
「何です。その口の聞き方。」
「うるさいから、うるさいと言ったんだ!!。」
――つい大声で、怒鳴ってしまった。
「真琴!!。」バシッと音がした。