本当の理由
優くんがこの町にきてから3ヶ月程がたったある日、事は起こった。
私が優くんと登校して下駄箱についた時だった。
「あれ…??」
「ん?有紀ちゃんどうしたの??」
「私の上履きがない…」
私の下駄箱に私の上履きがなかった…。
「じゃあ僕の貸してあげるっ!」
優くんは笑顔で私にもう一足の上履きを貸してくれた。
「優くん…ありがとう」
「どういたしまして!」
だけど…教室に入った空気でわかった。
私が優くんと話していると私は無視されないけど…私だけになると女子に無視をされた。
私が優くんといるからか…。
優くんは正直モテていた。
カッコイイし可愛いしオマケに性格までいいから…。
それからもいじめは続いた。
だけど私はいじめの事は優くんには言わなかった。
優くんには迷惑はかけたくなかった…。
迷惑をかけたくなくて優の前では泣かなかった。
泣くのは家に帰ってから泣いていた…。