本当の理由



優くんがこの町にきてから3ヶ月程がたったある日、事は起こった。


私が優くんと登校して下駄箱についた時だった。


「あれ…??」

「ん?有紀ちゃんどうしたの??」


「私の上履きがない…」

私の下駄箱に私の上履きがなかった…。


「じゃあ僕の貸してあげるっ!」

優くんは笑顔で私にもう一足の上履きを貸してくれた。


「優くん…ありがとう」

「どういたしまして!」



だけど…教室に入った空気でわかった。

私が優くんと話していると私は無視されないけど…私だけになると女子に無視をされた。


私が優くんといるからか…。

優くんは正直モテていた。
カッコイイし可愛いしオマケに性格までいいから…。


それからもいじめは続いた。

だけど私はいじめの事は優くんには言わなかった。
優くんには迷惑はかけたくなかった…。


迷惑をかけたくなくて優の前では泣かなかった。

泣くのは家に帰ってから泣いていた…。







< 12 / 46 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop